お役立ちコラム

【完全版】産業廃棄物全20種類一覧!それぞれの処理方法も紹介

2023年01月29日

産業廃棄物が何種類あるかと聞かれ、即座に答えられる方は多くないでしょう。
企業が活動をしていく中で廃棄物(ゴミ)は必ず発生します。
種類を把握すれば、取り扱い方法や廃棄方法が理解できるのです。
適切な知識を身につけ正しい取り扱い方法を知れば、コストの削減にもつながります。

本記事では、産業廃棄物の種類について紹介します。
一覧表で視覚的に判断できるので、ぜひご覧ください。

【完全版】産業廃棄物全20種類一覧!それぞれの処理方法も紹介

そもそも産業廃棄物とは?概要をサクッと解説

日々の生活を過ごす中でゴミは必ず発生します。
ゴミの正式名称は「廃棄物」であり、取り扱いや処理方法について細かなルールが定められているのです。
産業廃棄物の種類は大きく以下の2つに分けられます。

● 産業廃棄物
● 一般廃棄物

産業廃棄物は、企業が事業活動を営む中で生じた廃棄物のうち、廃棄物処理法によって規定されたものを指します。
規定されていないものを一般廃棄物と呼んでいるのです。

20種類ある産業廃棄物の一覧表!分類や概要を解説

産業廃棄物は、大きく以下の2つに分けられます。

● あらゆる事業活動にともなうもの
● 排出する業種が限定されているもの

それぞれの一覧を以下の表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

区分 種類 産業廃棄物の具体例や対象となる業種など
あらゆる事業活動にともなうもの 1.燃えがら 廃活性炭や焼却炉の残灰など
2.汚泥 排水処理時に生じた汚泥や、建設現場で生じた汚泥など
3.廃油 廃溶剤類を含むすべての油類
4.廃酸 酸性の廃液全般
5.廃アルカリ アルカリ性の廃液全般
6.廃プラスチック類 合成樹脂くずのような合成高分子系化合物
7.ゴムくず 天然ゴムのくず
8.金属くず 研磨時や切削時に生じた金属のくず
9.ガラス、コンクリート、陶磁器くず ガラス類、コンクリートくず、廃石膏(はいせっこう)ボードなど
10.鉱さい 電気炉や溶解炉で生じたかす
11.がれき類 工作・建築物の新築・改築・除去にともなって生じたコンクリートやレンガの欠片など
12.煤塵(ばいじん) 工場や焼却施設などの集塵施設によって集められた煤塵
排出する業種が限定されるもの 13.紙くず 建設業、パルプ製造業、製紙業、出版業、印刷物加工業などから発生する紙くず
14.木くず 建設業、木製品製造業、パルプ製造業、木材卸売業などから発生する木くず
15.繊維くず 建設業や繊維工場などから発生する天然繊維のくず
16.動物系固形不要物 屠畜(とちく)場や食鳥処理場などで発生する固形の不要物
17.動植物性残さ 食料品製造業、医薬品製造業などで発生する動植物由来である固形の不要物
18.動物の糞尿 畜産農業から排出される動物の糞尿
19.動物の死体 畜産農業から排出される動物の死体
20.上の産業廃棄物を処分するために処理したコンクリート固形化物など、1~19のいずれにも該当しないもの

一度ですべてを覚える必要はないので、メモしたりブックマークしたりして、いつでも見返せるようにしましょう。

危険なものは産業廃棄物とは違う種類に分類される

産業廃棄物の中でも、爆発性や毒性を有するものや健康や日常生活に被害を生じさせる可能性のあるものは、特別管理廃棄物に分類されます。
特別管理廃棄物の中には、以下の2種類です。

種類 主な分類
特別管理一般廃棄物 ・排水銀

・煤塵

・PCB使用部品 など

特別管理産業廃棄物 ・廃油

・廃酸

・廃アルカリ など

2つをまとめて特別管理廃棄物と呼ばれる場合もありますよ。

【注意】すべての産業廃棄物は処分が必要

活動をする中で生じた産業廃棄物は、種類を問わずすべて処分が必要です。
ここでは、産業廃棄物はどのような手順を踏んで処分をされるのかを紹介します。

収集と運搬

排出された産業廃棄物を、それぞれに適した処分が行える場所へ運び込むために収集し運搬します。
収集・運搬の方法としては、事業者が自ら行うか専門の業者へ依頼するかのどちらかです。
産業廃棄物の収集・運搬をするためには、管轄する都道府県の許可が必要です。

中間処理

最終的な処分をする前段階として必要になる以下のような処理を、中間処理と呼びます。

● 分別
● 減量
● 焼却
● 無毒化

中間処理は、産業廃棄物を再生可能なものとそうでないものとに分類したり、量を減らしたりするために行われます。
環境問題・資源の問題が注目されている現在、資源は有効的に活用する必要があるでしょう。

最終処分

中間処理を経て、再利用可能な部分が無くなった廃棄物は、埋め立てや海洋投棄といった形で最終処分されます。
最終処分が可能な土地は有限であり、新たに廃棄可能な場所を開拓する場合も近隣住民の理解は簡単には得られません。

そのため、産業廃棄物そのものの量を減らせるかを検討して、改善・改良していく点が重要といえます。

産業廃棄物に関連する諸問題について知識を深めよう

産業廃棄物に関連する諸問題には、大きく分けて3つあります。

● 最終処分場不足
● 不法投棄
● 環境汚染

リサイクルや中間処理で可能な限り廃棄物を削減するような対策はしていますが、最終処分場の不足は深刻となっています。
また、中間処理技術の向上にともない処理費用も高くなり、踏み倒す目的で不法投棄をする方が増えているのも大きな問題です。

これら2つの側面もあり、環境汚染のリスクをゼロにはできません。
地価の低下や健康被害といった問題も起きているため、対策が必要です。

まとめ

産業廃棄物と聞いても、どういったものが該当するのかを正確に答えられる方は多くないでしょう。
また、業種や業態によって同じものであっても別のカテゴリに分類される場合もあるなど、廃棄物の処理には一定の知識が要求されます。

本記事では、産業廃棄物の種類一覧や概要について解説しました。
産業廃棄物について知りたいと考えている方の悩みを解決できたのであれば幸いです。

>東京都・埼玉県を中心とした建設のお仕事は株式会社立川興業にお任せ