お役立ちコラム

埋戻し工事とはどんな工事?使用する砂や土の種類と共に解説

2023年01月24日

埋戻しとは聞き慣れない用語ですが、基礎や地下を作るために掘削した空間に土を入れる工事です。
特に、基礎工事では埋戻しをしっかりと行わないと建物の強度や耐震性に問題が出やい傾向にあります。

家を建てたり、リフォームしたりする際は工事の内容を知っておきましょう。
この記事では、埋戻し工事のやり方や使用する砂・土の種類を紹介します。

埋戻し工事とはどんな工事?使用する砂や土の種類と共に解説

埋戻しは砂などを使い基礎や地下部分を作る工事

埋戻しは、建物の基礎を作る工事などを行った際に削った土部分を埋める工事の総称です。
地面に穴があるままでは、地面の強度が弱まって地盤沈下が起こったり、耐震強度が低下したりします。

埋戻しがいいかげんだと、地震が起こった際に液状化現象が起こって建物が傾いたり壊れたりする危険性もあるのです。

この工事は建築工事を行う職人以外には知名度が低く、施主が見学する事もほとんどありません。
目立つものではありませんが、とても大切な工事といえるでしょう。

埋戻し戻し工事に使う砂や土の種類を解説

ここでは、埋戻し工事に使う砂や土の種類を解説します。
掘削残土を使えばいいのですが、土が足りない場合は購入し対策します。
工事についてより詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

素材1.砂|安価で使いやすい自然物として人気

安価で使いやすい素材として人気の素材です。
予算を抑えたい場合やセメント材を使えない場所などには、砂が埋戻し材に用いられます。

いろいろな場所で採れますが、埋戻しに最適なのは山にある砂です。
砂は水締めや機器による締固めなどで固めますが、種類により締固めが確実にできないケースもあります。
安価ですが使う場所をよく考え、使用しなければならない素材といえるでしょう。

素材2.流動化処理土|資源循環型の埋戻し材

工事中に発生した残土に、水とセメントを混ぜた素材です。
添削土を利用するので、環境に優しく産業廃棄物を減らせる方法でもあります。
転圧機械による締固めが難しい場所などにも用いられるので、使い勝手のよいのも特徴です。

その一方で、コンクリートのように時間が経つと硬化する性質があるため、やり直しがきかない欠点もあります。
使いこなすのは、経験と技術が求められる素材です。

素材3.セメントミルク|使用できる現場が多く凡庸性に優れる

セメント・水・緩和剤を混ぜ合わせた素材です。
基礎工事はもちろん、地盤改良・杭打ち工事など幅広い工事現場で使われます。
セメントは値段が手頃で入手も簡単です。
配合をしっかりと決めておけば、何度でも均一のものを作れ量産ができます。

追加が必要になりやすい工事現場や、少量だけ埋戻しの砂が使いたい現場などにも重宝される素材といえるでしょう。
水締めや機械による締固めなど、いろいろな方法で固められるのもメリットです。

埋戻しに使う砂の重要性を解説

埋戻し工事は前述したように、ほとんど人の目に触れません。
土木工事に関わっている方以外はどのような工事か知らない方も多いでしょう。

しかし、埋戻しはとても大切な工事です。
埋戻し工事が不十分だと、地盤沈下の原因になります。
脆弱な地盤の土地は地盤改良工事を行いますが、そのときにも埋戻し工事を行います。
このとき、工事が不十分で施工も不完全だと、工事を行う意味がありません。

この工事は、単に砂やセメントを掘削した場所に入れるだけのものではありません。
しっかりと土を締固め、硬度を維持する必要があります。
土や砂は時間が経つと面積が減って沈むので、土を盛り上げ50mm~150mm程度の余盛厚を作りましょう。

埋戻し工事の業者を選ぶなら実績を重視しよう

さまざまな業者が請け負いできるのが、埋戻し工事の特徴です。
多くの業者で行っているからこそ、依頼する業者はよく厳選しましょう。
経験が少ない業者でも優良な業者はいますが、実績経験が豊富な業者なら不測の事態でも対処できます。

現在は、ホームページに実績を公開している業者もたくさんあります。
特に、地盤改良工事を依頼する業者を探すときは、実績を重視しましょう。

住宅を新たに建築する場合はもちろん、地盤改良工事などでも埋戻し工事は必須です。
業者により得意なシチュエーションは異なるため、施工例をよく見て依頼をしてください。

埋戻し工事や砂に関する知識は依頼主にも必要

埋戻し業者の中には残念ながら、手を抜き施工をする悪徳なところもあります。
建物が完成したあとで埋戻し工事の不備によって地盤沈下等の不備が起こった場合、完全に直すには時間と費用がかかります。
一度建物を壊し、埋戻し工事をやり直すか補修工事を行わねばなりません。

ですから、埋戻し工事は必ず業者に完璧に行ってもらう必要があります。
信頼する業者を選ぶのはもちろん、施主もある程度埋戻し工事やそれに使われる砂についての知識を持ちしょう。

そうすれば、万が一不備があっても早めに気づけます。

まとめ

埋戻し工法の内容や使用する砂について解説しました。
人の目にも触れず、目立ちもしない工事ですが物件の基礎を形作る重要な行程です。
ここに不備が見つかると、工事がすべてやり直しになる危険性もあります。

地盤改良工事や家を建築する場合は、施主も埋戻し工事の知識を持ちましょう。
不備を早めに見つけて対処できやすくなります。