お役立ちコラム

ダンプのあおりとは 材質の違いや劣化を押さえるコツなどを紹介

2023年08月29日

ダンプを運転するうえで「あおり」は重要な役割を担っています。
あおりによって、積載物の落下を防止してくれます。
しかし、長距離移動や長期間の使用によって劣化が激しい部分です。

この記事では、ダンプの運転を始めたばかりの方にでもわかりやすく、おありの概要や劣化の原因について紹介します。
記事を読み終えると、劣化を押さえるコツも理解できるので参考にしてください。

ダンプのあおりとは 材質の違いや劣化を押さえるコツなどを紹介

ダンプのあおりは積載物落下を防止する

ダンプあおりは、オープンタイプのダンプに欠かせません。
その理由は、積載物の落下を防止する役割があり、さまざまなシーンで活躍します。

また、ダンプあおりは積載物の落下防止以外にも、下記のような役割があります。

・積み下ろしの負担を軽減できる
・ダンプの見た目を格好よくできる

あおりは、デザインにもこだわりをもてるため、選択の幅を広げられる点も特徴的です。

あおりの仕組みは、留め具を外して開閉させて積載物を降ろします。
また、傾斜を活用して荷物を滑らせて降ろせるためスムーズに作業を進められます。

あおりの種類を紹介

ダンプのあおりには、大きく分けて下記の4種類があります。

1.銅製
2.アルミ製
3.ステンレス製
4.木製

それぞれのメリットやデメリット、特徴などについて紹介します。

1.銅製|デフォルトなあおり

銅製のあおりは、平ボディにデフォルトで付いています。
扱いに慣れや経験が必要ですが、重くて頑丈な点が特徴です。

特に、鉄製品を含めた硬いものや重いものを積むのに適しています。
しかし、重量があるため、ほかの素材と比較した際、錆びやすい点がデメリットです。

また、銅製に似ている素材で、鉄製あおりもあります。
鉄製あおりも銅製と同様の特徴があり、重くて頑丈ですが錆びやすい素材です。

銅製や鉄製あおりを搭載している場合、防錆スプレーを活用した対策が必要です。

2.アルミ製|人気が高い

アルミ製のあおりは、ほかの素材と比較した際に、軽さが重宝されている人気の素材です。
アルミはとても軽い素材のため、最大積載量を増やしたいときに活用できます。

また、耐久性があり錆びにくく軽量な素材のため、女性や高齢ドライバーでも扱いやすい点が魅力です。

しかし、傷に弱い特徴があるため、重量のある荷物や鋭利なものを積載するのには向いていません。

3.ステンレス製|錆びにくい

ステンレス製のあおりは、アルミ素材よりも錆びにくい点がメリットです。

また、アルミ製のように傷に弱い点もありますが、錆びにくい点から海岸沿いや雨量の多い地域に適しています。
合わせて、食品系の運送にも適しているため、ほかの素材と比較すると価格設定が高い傾向にあります。

海の近くを走行する場面が多いダンプには、ステンレス製あおりの搭載を検討しましょう。

4.木製|滑りにくい

木製あおりは、雨などに濡れても積載物が滑りにくいため安心です。
素材そのものに柔軟性があるため、壊れやすい荷物を運送するときに活躍します。

例えば、廃家電や金属製の積載物であっても、安定した運送ができます。
また、金属製のあおりではないので、錆びない点も魅力的です。

木製のあおりは、あまり目にすることが少ない素材ですが、安定的な運送をしたい場合に検討しましょう。

ダンプあおりが劣化する原因とは

ダンプのあおりは、下記のようなもので劣化します。

・錆びなどの影響
・経年劣化による劣化
・相性の悪い積載物

それぞれの原因について、紹介していきます。

1.錆びなどの影響

銅製や鉄製などの金属製のあおりを搭載している場合、錆びによって劣化します。
錆びを起こす主な原因は、運送のルートです。

例えば、海岸沿いや雨量の多い地域で走らせている場合、雨や塩害によって金属が酸化します。
結果、金属製のあおりが変色・劣化します。

軽度であっても放置せず、洗車をしたり拭きあげたりするなど、錆びない工夫をしましょう。

2.経年劣化による劣化

ダンプの使用年数が重なることで劣化する場合もあります。
経年劣化が原因の場合は、運送中の雨風などが影響を及ぼすことが考えられます。
経年劣化には、雨による錆びなどのありますが、強風などの影響により素材が傷つくことで劣化するのです。

仮に、一般車両よりも遅い速度で運転をした場合であっても注意が必要です。
走行時間が長くなるため、風の強さに関係なく劣化する可能性があります。

また、低床型のダンプは地面とあおりまでの距離が近いので、より一層傷つきやすい傾向があります。
例えば、舗装されていないような山間部を主に運送すると、砂利や泥、飛び石などで傷つきやすいので注意しましょう。

3.相性の悪い積載物

ダンプのあおりには、積載物との相性が影響して劣化する可能性もあります。
素材との相性が悪い荷物を積んでしまうと、劣化を早めてしまう危険があるため注意しましょう。

具体的な相性は、以下の通りです。

素材 相性がいい積載物 相性が悪い積載物
  • 銅製
  • 鉄製
  • 石類
  • 廃材
  • 食品
  • 精密機器
  • アルミ製
  • ステンレス製
  • 食品
  • 錆びていないもの
  • 石類
  • 木製
  • 廃家電
  • 金属
  • スクラップ

運送する積載物と、搭載しているダンプあおりの素材の相性がマッチしているか確認しましょう。

ダンプのあおりを劣化させない方法

あおりを劣化させず長持ちする方法は、日頃の手入れが大切です。

具体的には、以下の手入れ方法を日頃から徹底することで、劣化させることなくあおりの状態をキープできます。

・丁寧に積み降ろしをする
・荷台の汚れを放置しない
・水洗いし終わったら忘れずに乾燥させる
・雨量に応じて荷台シートを活用する

あおりが劣化する最大の原因である錆びは、放置すると酸化し素材を劣化させます。
運送中に付着した泥や水滴などで錆びてしまうため、こまめな手入れが大切です。

また、素材に応じて防錆スプレーや潤滑スプレーなどを活用し、あおりを傷や汚れなどから守りましょう。

まとめ

この記事では、ダンプのあおりが担う役割や材質の違い、劣化の原因について解説しました。
積載物の落下防止の役割がある大切な部分のため、劣化させないように十分の配慮が必要です。

素材の違いを把握することや日々の手入れも重要ですが、必要に応じて業者へ点検やメンテナンスの依頼も視野に入れる必要があります。
あおりの劣化が気になった場合は、早めに業者へ相談しましょう。