お役立ちコラム

砕石の種類とそれぞれの特徴について詳しく解説!用途や価格も紹介

2023年10月24日

建設現場や土木工事現場で、よく利用される材料に「砕石」があります。
近年では、リサイクル推進の流れを受け再生砕石もよく使われています。

砕石と一言でいっても、多くの種類があるのをご存知でしょうか?
それぞれの工事や目的に適している砕石はどのような石なのでしょう。

今回は砕石の種類とそれぞれの特徴について詳しく解説します。
ぜひ把握して日頃の作業にお役立てください。

砕石の種類とそれぞれの特徴について詳しく解説!用途や価格も紹介

砕石とは大きな岩盤のかたまりを砕いて小さくしたもの

砥石とは、岩盤から大きなかたまりを取り出し、破砕機で段階的に砕いて小さくしたものです。
特徴としては角がとれて丸みがある砂利とは異なり、角が尖っています。

粒の大きさを大小バランスよくミックスして揃えたもので、コンクリート用の粗骨材や・道路の路盤用などとして出荷されています。
形状は角ばったものが多いでしょう。
粉砕機で叩く際の大きさや分別の仕方によって、それぞれの用途にあった砕石ができあがります。

「再生砕石」とは、建設廃材であるコンクリートやレンガなどを砕いた石のことです。これは、岩石を砕いて作られる通常の砕石とは異なります。

砕石の代表的な6種類とその特徴

一口に砕石といってもさまざまな種類のものがあります。
ここでは代表的な6種類を紹介します。

1.コンクリートやアスファルトの原材料「単粒度砕石」

単粒度砕石とは、粒度が詳細に規定された範囲でふるい分けた砕石です。
粒の大きさにより、S-20あるいは5号砕石と呼ばれています。

石材の粒の大きさが揃っているので、圧縮しても、締め固まりません。
一般的には需要の低い石類で、サイズの変動幅が小さな砕石を単粒度砕石といいます。

サイズの変動幅が小さいので高価で、平均的な価格は1tあたり3,000円以上です。
主にコンクリートやアスファルトの原材料に用いられますが、粒度によってはさまざまな使われ方をします。

2. 道路の上層路盤に利用が多い「粒度調整砕石」

粒度調整砕石は、破砕機で破砕後ふるいにかけて、粒の大きさを一定のサイズに整えた砕石です。
このあと紹介するクラッシャーランの次に需要度の高い砕石といわれています。

サイズは40~0、30-0、25〜0mmの3つに分類され、サイズが小さいほど使い勝手がよいので高価です。
一般的な道路には、40〜0mm、もしくは25〜0mmが利用されます。

締め固めた際の支持力が次に紹介するクラッシャーランよりも強いので、上層路盤材として利用されています。

価格は地域によっても異なりますが、1tあたり2,600円〜3,800円程度です。

3.砕いたままで粒が不揃いな「クラッシャーラン」

クラッシャーランは、最も需要の高い砕石で、岩石や玉石を破砕機で粉砕しただけで、粒度を細かく分類しない砕石です。
そのため最大粒径が0からとなっています。

サイズは40〜0、30〜0、20〜0の3種類があり、一般的な道路には40〜0mmが利用されます。
サイズが小さいほど使い勝手はよく高価ですが、高級なほど用途が少ないので需要は低めです。

C-30やC40などと表示され、C-30であれば、0〜30mmとばらつきがあります。
手間がかかっていないため安価で、舗装工事の際の下層路盤材や駐車場に敷かれているのをよく見かけます。

価格は地域差があるものの1tあたり1,700円〜2,500円程度が相場です。

4.路盤材としての利用が多い「再生砕石」

再生砕石は、建築物などを解体する際に発生するがれき類や石類を破砕したものを砕石に加工したリサイクル材です。
ただし、がれき類や石類をリサイクルした砕石が、すべて再生砕石ではなく、一定の品質基準が設けられています。

主に路盤材として道路や駐車場、レンガ敷きの基礎などの利用が多いでしょう。
締め固まる特性を持っており、基礎の地盤を強固にできます。

一方で、駐車場などに使用すると。廃材が混ざっているため、どうしても見栄えはよくなありません。
近年のリサイクル推進の流れで、一般的な公共事業で頻繁に利用されています。

価格は地域差によりますが、リサイクル品なので安価で1tあたり300~400円程度で購入できます。

5.再生砕石をふるい分け調整した「再生粒度調整砕石」

再生砕石を、ふるいにかけて粒度に合わせて選別および調整した採石が再生粒度調整砕石です。
再生粒度調整砕石は、建築物などの重さを支える支持力がクラッシャーランより強いので、道路の上層路盤材によく使われています。

サイズが2種類あり、大きさが0~30mmのRM-30は歩道によく使われているようです。
もう一つの大きさ0~40mmのRM-40は車道でよく利用されています。

価格はRM-30で1tあたり1,100円程度ですが、地域によっても異なります。

6. 建築物の基礎工事に使われる「割栗石」

主に建築物の基礎工事や築堤・護岸工事によく利用されるのが割栗石です。
岩石を打ち割って製造します。
50〜150、150〜200mmと一般的な砕石と比較するとかなり大きい印象を受けます。

地盤を締め固める割栗事業の際の使用が多いでしょう。
割栗石を敷き詰めそのうえからコンクリートを打つと、コンクリートと地盤をつないで地盤が安定化します。

最近では河川の護岸工事によく利用され、災害復旧の現場で使用されるふとん籠の中に詰める中詰石にも使われます。

価格は地域によっても異なりますが、1tあたり2,200円〜3,700円程度です。

まとめ

ただ単に砕石といっても、さまざまな種類があります。
特徴も価格も多種多様であるのがおわかりになったかと思います。

しかし、それぞれの用途により使用する砕石はある程度決まっているので、実際に取り扱ってみるとそれほど難しくないでしょう。
今回の記事を参考にして、それぞれの用途に適した砕石を選んで見てください。